マークアップエンジニアは、Webサイトの制作・構築時に活躍するエンジニア。デザイナーが設計した画面のデザインを、HTML、CSSなどを用いてWebブラウザ上に再現できるようにする(コーディング)仕事です。ユーザビリティはもちろん、SEO(検索エンジン最適化)、LPO(ランディングページ最適化)、CRO(コンバージョン率の最適化)といったマーケティング上の要求も理解し、さらには、改修・運用のしやすさも含めてコーディングをすることが求められます。
商品の購入や問い合わせ、動画再生といったWebサイトが提供する機能、さらにはWebサイトの動作や見た目まで、Webサイトのうちユーザーと接触する部分(フロントエンド)すべての設計・構築を行うのが「フロントエンドエンジニア」です。たとえば、「必要な機能をWebサイトに効率よく実装し、運用するためのフレームワークやCMSの選定」「データベースとWebサイトの連携方法の検討」「高いユーザビリティを担保するための情報設計、UIの検討」などもフロントエンドエンジニアがかかわる領域です。
Web(ブラウザ)上で提供されるさまざまな機能やサービス(アプリケーション)の開発・実装・運用を担当するのが「Webアプリケーションエンジニア」です。わかりやすい例を挙げると、Web上での決済や受注、予約機能、eメールの送受信機能、動画配信機能などの開発・実装が該当します。また、近年は企業向けにインターネットを通じてサービスやツールを提供するSaaSという業態が増えてきており、業務領域が拡大しています。
AIエンジニアとは、ビジネスでAIを活用する提案を、クライアントへ行う仕事です。AIエンジニアの仕事には複数の職種が存在し、AIのプログラム開発に携わるプログラム分野と、蓄積されたデータの解析・活用を行うアナリティクス分野の2つに分かれています。
ゲームエンジニアの主な仕事は、コンシューマーゲーム(家庭用ゲーム)やスマホゲーム、ソーシャルゲームなど、さまざまなゲームを開発することです。またゲームエンジニアの中にも複数の職種があり、仕様書に沿ってプログラミングをするゲームプログラマーや、BGMやエフェクトなどの音楽をゲームに最適化するようプログラミングをするサウンドプログラマーなどが挙げられます。
導体製造装置など、コンピューターで動作するほとんどの機械には製品を動かすプログラムである組み込みソフトウェアが搭載されています。組み込みエンジニアとは、この組み込みソフトウェアを開発する仕事です。Google GlassやApple Watchのように身に付けるモノにインターネットを搭載するIoTの分野が成長しているため、組み込み系エンジニアの活躍の場は今後も広がることが考えられます。
ITサービスの多くは、サーバー(利用者の要求に対して、それに応答したデータを提供するコンピュータやプログラム)とクライアント(スマートフォンやPCなど)で成り立っています。サーバーサイドエンジニアは上記でご説明したような、サーバーのプログラム設計や開発、管理に携わります。またユーザーにWebサイトやアプリを継続して利用してもらえるよう、システム上の不具合を調整・改善することも仕事の一つです。
ネットワークエンジニアとはコンピューターネットワークの設計・構築・運用・保守をする仕事です。設計では要件に応じてルーター(2つ以上の異なるネットワーク間を中継する通信機器)の種類や数などを決めます。構築ではスケジュールに基づいてネットワーク機器を設置します。その後、立ち上げたネットワークを運用し、障害が発生した際には原因を突き止めて、円滑なネットワークを維持します。
データベースとは、コンピューター・システムに電子的に格納されている構造化された情報またはデータの組織的な集合のことです。データベースにデータを保存したり、必要なときにデータを瞬時に取り出せるようシステムを構築・運用することがデータベースエンジニアの仕事です。
セキュリティエンジニアとは、サーバーに関連する業務や情報セキュリティを専門に担当するエンジニアのことです。セキュリティエンジニアの仕事はセキュリティシステムの企画提案、設計・実装、テスト、運用の4ステップで、未然にサイバー攻撃を防ぐための調査や対策などを行います。
クラウド(クラウド・コンピューティング)とは、インターネットなどのネットワーク経由でユーザにサービスを提供する形態を指します。これまではサーバーやネットワークを自社に設置する形態が一般的でしたが、最近は導入やメンテナンスの利便性の高さなどを背景にクラウドの利用が広がっています。クラウドエンジニアの仕事は、クラウドを使ったネットワークの構築とネットワークの保守・運用をすることです。
情報化が進展した今日、膨大なデータ(ビッグデータ)が蓄積され、利用・活用されるようになっています。また、AI(人工知能)の実用化のためにも大量のデータが必要です。これに対して、データの収集や調整、データ管理を担い、データ利活用のための情報基盤を構築・運用するのがデータエンジニアの仕事です。また機械学習やAIの分野において、学習データを作成する場合もあります。データエンジニアの中で分析に特化してデータサイエンティストになったり、機械学習に特化してAIエンジニアになる方もいます。