これからのビジネスに必須な人材
クリエティブマーケター
解 説
顧客分析が必要な理由
マーケティングは、何もしなくても勝手に売れる仕組みづくりです。そのためには、①誰に②何を③どのように提供するのかを決めて取り組む必要があります。顧客分析は「①誰に」の部分になります。情報量が増え多くの人々が手軽に情報を得ることができるようになったことで、選択肢が増えたことは顧客にとってメリットでしたが、企業にとっては競争相手が激増したことになります。ウェブ上で価格や機能を手軽に比較もできるようになり、類似品も多くあります。
そこで重要になるのが、顧客設定です。顧客設定を曖昧にして商品開発やサービスを展開してしまうと、競合との差別化はもちろん、特許などの製品でない限り、大手に模倣され、低価格で大量に生産されてしまいます。
そのような環境の中で中小企業が勝ち抜くためには、顧客を絞って大手が手を出しにくい分野を攻めることです。そのためには、顧客を設定して、その顧客の価値を明確にし、価値に応える製品やサービスを提供すれば、ビジネスは成り立ちます。この戦略をマーケット用語では、「マーケットイン」と言います。
ここでは、顧客の価値とは具体的にどんなものなのか。どのようにして価値を発見するのか。具体的な演習も用意していますので、知識だけでなく、実際に調べて顧客分析ができるようになっていきましょう。
Goolgeを活用した発見方法
顧客を設定する際にみなさんに実施してもらいたいのは「マイニング法」です。マイニングは採掘のことです。ウェブやSNS上に隠された顧客の価値をマイニング(採掘)するイメージです。誰でもすぐに取り組むことができます。
Googleで「野菜」と入力すると画像ような検索結果が表示されます。表示結果は人によって異なります。Googleなどの検索エンジンでは、入力したワードに関連したワードも表示してくれます。これを「サジェスト」と言います。サジェストには、他の顧客が野菜についてどんなことに興味を持っているのかを手軽にリサーチすることができる方法になります。

今回のサジェストを見ると、野菜について検索している人は「炒め・スープ・ジュース・レシピ」など、野菜を調理する内容を探している人が多いことが分かります。

さらに「野菜炒め」をタップすると表示された画面になります。
野菜炒め以外に表示されたキーワード
- 肉なし
- 味付け
- 人気
- レシピ
- 1位
- オイスターソース
- 材料
- 簡単
- 醤油
- 作り方
- 初心者
- ご飯に合う

野菜炒めは、誰でも調理ができる手軽な料理ですが、コショウや醤油などの味付けが主流となるため、「味付け」について検索していることが想像できます。ここは担当者の直感力や想像力に左右されるところですが、野菜炒めの味付けに関するソースや調理法を紹介することで、野菜の宣伝にも活用できるのではないか?と予測するわけです。次に調査するのは、SNSです。

Instagramで「野菜炒めレシピ」で検索をして、リール動画を表示させた画面になります。ご覧のように100万回以上再生している動画が多いことが分かります。このように、GoogleのサジェストとInstagramのリール動画を活用することで、顧客が求めている潜在価値を調査することができます。

顧客像のイメージ
野菜炒めにおいては、味付けが単調になっていることが悩みであり、そのことを解決してくれるレシピに価値があることが判明しました。このことを踏まえて、農家の方であれば、野菜炒めのレシピをウェブやSNSで発信することで、野菜の宣伝にも活用して、販売にも繋げることができますが、他の野菜や農家の方との差別化がされていないため、すぐに模倣されるでしょう。そこで、さらに設定しておく必要があるのが、「顧客像」です。
では、野菜炒めをする人はどんな人がいるのか?想像してみましょう。想像ができた人は「顧客像の例を見る」をタップしてみましょう。
顧客増の例を見る
- 一人暮らしの学生
- 一人暮らしの社会人
- 一人暮らしの老人
- 共働きの夫婦
- 定年後の夫婦
- 幼い子供がいる家族
- 全員成人した家族
- ダイエット中
- 糖尿病
- アレルギー
- 和食料理人
- イタリアンシェフ
- パティシエ
- 居酒屋店主
- ヴィーガン
- ベジタリアン
- 料理研究家
- 健康に注意している人
- メタボリック
- 健康診断で注意された人
- 栄養価の高い野菜を食べたい
どれだけ想像できましたか?顧客の環境や状況によって、野菜炒めに対する願望や要望が変わってきます。時間がない人は時短でも美味しく食べれる野菜と調理法であったり、ダイエットに効果のある野菜と毎日でも飽きないレシピがあれば、ダイエット中で時間がない人に訴求することができます。
このように、一つのキーワードから顧客を想像して、顧客をイメージすることで、その顧客が求めている価値も発見することができます。
顧客の価値とは?
顧客の価値とは具体的にどのようなものなのか?その価値に応えることができる商品やサービスができれば、顧客は喜んでお金や時間を使ってくれます。価値をもっと具体的に示した7つのキーワードになります。
欲望 | (意味)不足しているものを欲しがる (心理)もっとこうしてほしい |
欲求 | (意味)不足しているものを強く欲する (心理)絶対にやってほしい |
願望 | (意味)希望や夢を実現したいと思う気持ち (心理)こんな風になれたらいいな |
要望 | (意味)期待通りに物事を実現してほしい (心理)できればこのようにしてほしい |
要求 | (意味)望みを当然のこととして相手に求める (心理)必ずこのようにしてほしい |
問題 | (意味)現場や業界で困っていること (心理)人手不足でこのままではまずい |
弱点 | (意味)状況によって不十分な部分 (心理)この部分があれば完璧なのに |
価値を発見する他の情報源は?
顧客の価値につながるコンテンツやキーワードを探す方法になります。それぞれの特性を理解して、的確な方法を選択していきましょう。すべての方法を試す必要はありませんが、実施することで核心に近づくことができます。
マイニングとは採掘のことです。口コミサイトやSNSなどに投稿されているテキスト、画像、動画を収集する方法になります。検索方法やコンテンツを選ぶポイントなどを学びます。
調査会社や自分たちでは調べることができないジャンルの傾向を把握することができます。あくまで傾向であり、Z世代は◯◯だから、全員当てはまると思い込まないように注意しましょう。
無料で公開されているレポート事例
すでに開業しているのであれば、ユーザーや来店客などに調査する方法になります。アンケートの質問方法によって回答率や回答内容に差が出ますので、どのような点に注意するのかを学びます。
ターゲットに設定した顧客に近い方に対して直接の感想や反応を伺います。誰にするのか、本音で回答してくれるコツなどを学びます。
人工知能を備えたAIは、単純にデータを探し出すだけでなく、様々な情報を組み合わせて、新たな提案をしてくれます。短時間で多くのデータを分析して導き出したAIの回答も参考になります。
補 足
顧客設定に役立つ情報を紹介しています。野菜や果物に関して、年齢や性別によってどのような変化があるのかを把握することで、知見が広がり、発想力や直感力を磨くことができます。また、企業においても様々な情報を発信しており、顧客が影響されている可能性もあります。自分たちで検索して必要なデータを発見できる検索力も身につけていきましょう。
◼️ 性別


どちらの性別にするのかを判断するためには、関連するデータやトレンドをチェックする必要があります。下記のデータなどを参考に判断してみましょう。
◼️ 年齢


テレビ業界で実施されている年齢別区分になります。年代によって新商品の販売も異なり、トレンドも違ってきます。なるべく幅を広げすぎないように注意してましょう。
C層(Child・Kids) | 4歳〜12歳 男女 |
T層(Teen-age) | 13歳〜19歳 男女 |
M1層(Male-1) | 20歳〜34歳 男 |
M2層(Male-2) | 35歳〜49歳 男 |
M3層(Male-3) | 50歳以上 男 |
F1層(Female-1) | 20歳〜34歳 女 |
F2層(Female-2) | 35歳〜49歳 女 |
F3層(Female-3) | 50歳以上 女 |
◼️ 家族構成


家族をターゲットにする場合には、主に下記の4種類があります。それぞれの願望や悩みつについてリサーチしてみましょう。
まとめ
今回は、農業における顧客の設定と価値について解説してきました。一般家庭に販売するのではなく、野菜や果物を高く買ってくれる顧客を見つけることで、これまでの流通とプラスアルファで収入を得ることができるようになります。差別化を図るために飲食店のシェフや商品開発者は全国にたくさんいます。その潜在顧客にアプローチするためのスキルも習得していきますので、まずは自分たちで販売した顧客を設定してみましょう。