これからのビジネスに必須な人材
クリエイティブマーケター
レッスン内容
業績が上がらない組織の特徴
成果が出ていない組織の主な傾向には以下が含まれます。
目標の不明確さ | 組織が明確な目標を設定しておらず、従業員が何に向かって働いているのか理解していない場合、成果が出にくくなります。 |
リーダーシップの欠如 | 組織のリーダーシップが不十分で、方向性やビジョンが明確でない場合、従業員のモチベーションや意欲が低下し、成果が出にくくなります。 |
コミュニケーションの不足 | チーム内や組織全体でのコミュニケーションが不十分で、情報が共有されず、協力や協調が乏しい場合、成果が出にくくなります。 |
リソースの不足 | 必要なリソースや設備が不足しており、業務やプロジェクトが適切にサポートされていない場合、成果が出にくくなります。 |
組織文化の問題 | モチベーションや働きやすさを促進するようなポジティブな組織文化が不足している場合、従業員のパフォーマンスが低下し、成果が出にくくなります。 |
目標と行動の不一致 | 組織の目標や戦略と、実際の行動や活動が一致していない場合、成果が出にくくなります。 |
SMART法則とは
SMARTの法則とは、目標達成度の有効性を確かめる手段のひとつで、5つの要素に従って目標を検討すれば、効果的で現実的な目標を設定できるという考え方です。SMARTの法則は、ジョージ・T・ドランによって提唱された法則で、1981年にビジネス誌で紹介されてから、多くのビジネスマンに注目され人事評価の目標設定に活用されてきました。5つの基準の英単語の頭文字をとって「SMART」と呼ばれており、構成する要素としては、以下の5つが挙げられます。
S: Specific(具体的) | 具体的で測定可能な目標を設定することで、何を達成しようとしているのかが明確になります。 |
M: Measurable(測定可能) | 測定可能な目標を設定することで、進捗を定量的に把握できるため、プロジェクトや目標の進行状況を容易に把握できます。 |
A: Achievable(達成可能) | 達成可能で現実的な目標を設定することで、目標達成のモチベーションが高まります。また、達成可能な目標を設定することで、失敗のリスクを最小限に抑えることができます。 |
R: Relevant(関連性がある) | 目標が組織や個人の目的や価値観に関連していることを確認することで、目標の意義や重要性を明確にし、モチベーションを維持しやすくします。 |
T: Time-bound(期限が決まっている) | 目標に期限を設定することで、目標達成までの時間枠が明確になり、行動計画を立てやすくなります。 |
SMARTの法則は、目標設定やプロジェクト管理において使われるアクロニムです。それぞれの文字は以下を表しますこの法則は、目標や計画を設定する際に、それが実現可能で、進捗が測定可能で、適切な期限内に達成できるようにするためのガイドラインとして使用されます。
SMART法則の必要性
SMART法則の必要性は、次の点にあります。
目標の明確化 | 具体的で明確な目標を設定することは、成功への第一歩です。目標が曖昧だと、進むべき方向が不明確で、効果的な行動計画を立てることが難しくなります。 |
計画の実行性の向上 | SMART法則を適用することで、目標が達成可能かどうかを明確に評価できます。目標が現実的であることを確認することで、計画の実行性が向上します。 |
進捗の追跡と評価 | 測定可能な目標を設定することで、進捗を定量的に評価できます。これにより、計画の適切な修正や調整が可能になります。 |
モチベーションの維持 | 達成可能で関連性のある目標を設定することで、目標達成へのモチベーションが高まります。また、期限を設定することで、締切りを意識し、目標に向けて効果的に行動することができます。 |
効果的なコミュニケーション | SMART法則に基づいて設定された目標は、関係者間での理解が容易です。これにより、チームメンバーや関係者との効果的なコミュニケーションが可能になります。 |
設定のステップ
SMART法則を適用するための手順は以下の通りです。これらのステップに従って、SMART法則を適用して目標を設定することで、より効果的な目標管理が可能になります。
目標を具体的に明確にします。具体的な目標は、「何を」「いつまでに」「どのように」達成するのかを明確に定義します。例えば、「月末までに毎週2回ジョギングをする」という目標は具体的です。
目標の達成度合いを測定できるようにします。具体的な数値や基準を設定し、進捗を追跡できるようにします。例えば、「体重を月末までに2キログラム減量する」という目標は、測定可能な目標です。
目標が現実的かつ達成可能であることを確認します。目標が過度に野心的でないことを確認し、資源や能力を考慮して目標を設定します。例えば、現在週に1回しかジョギングをしていない場合に、毎日のジョギングを目標とするのは現実的ではありません。
目標が個人や組織の目的や価値観と関連していることを確認します。目標が他の目標や組織の戦略と整合していることを確認し、効果的な目標を設定します。
目標に期限を設定します。期限を設定することで、目標へのコミットメントが高まり、計画の進行を効果的に管理できます。例えば、「月末までに」という期限を設定することで、目標に対する時間枠が明確になります。
SMARTの法則の応用型とは
SMARTの法則は古くから用いられている定番の概念であることから、近年ではシーンに合わせてさまざまな発展型が生まれています。ここでは、代表的な応用型を3つご紹介します。
SMARRT | 「SMARRT」とは、SMARTの5つの要素に「Realistic」(現実的)という指標を付け加えた考え方です。「Realistic」はSMARTの「Achievable」(達成可能性)と同じような意味で用いられますが、こちらはより実現可能性や合理性を重視する点に特徴があります。 |
SMARTER | 「SMARTTER」とは、SMARTの5つの要素に「Evaluated」(評価される)と「Recognized」(承認される)あるいは「Rewarding」(報酬を与える)という2つが加わった考え方です。各取り組みについて上司からきちんと評価される仕組みが整えられているか、あるいは報酬の獲得に結び付いているかという観点であり、どちらも目標達成を後押しする要素といえます。 |
SMARTTA | 「SMARTTA」とは、SMARTの法則に「Trackable」(追跡可能な)と「Agreed」(合意された)という2つの要素が加わった考え方です。「追跡可能である状態」とは、個々人が目標に対する取り組みの経過を把握できるという意味であり、「自分が今どのレベルに達しているのか」「次のステップに踏み出すにはどうすべきか」などを確認するために重要なポイントです。 |
FASTの法則との違い
FASTの法則とは、マネジメントの専門家であるドナルド・サルとチャールズ・サルがマネジメント誌の「MITスローンマネジメントレビュー」で定義した法則であり、以下の4つの要素で目標の有効性をチェックする考え方です。SMARTの法則との違いは、目標の位置づけや捉え方にあります。SMARTの法則は、実現可能な近い目標を設定することを目的としているのに対し、FASTの法則はより挑戦的な目標の設定に有効とされています。
Frequent(頻繁に) | 頻繁に議論される目標は、よりよい品質を持ち、より多くの視点や洞察を取り入れることができます。これにより、目標の優れた設計と精度が向上します。 |
Ambitious(野心的な) | 野心的な目標は、組織や個人の成長や発展を促進します。このような目標は、挑戦的な状況に対処する能力を向上させ、革新的な解決策を見出すための動機づけを提供します。 |
Specific(具体的な) | 具体的な目標は、目標の方向性と期待される結果を明確に定義します。これにより、目標に対する理解が深まり、取り組むべきタスクや優先順位が明確になります。 |
Transparent(透明性のある) | 透明性がある目標は、組織やチーム内での信頼と協力を促進します。関係者が目標に対する共通理解を持ち、責任や役割が明確になるため、効果的な協力やチームワークが実現されます。 |
FAST法則の必要性
議論の促進 | 目標が頻繁に議論されることは、関係者間での共通理解を促進し、目標達成に向けた意欲やエネルギーを高めます。議論を通じて、目標に対する理解が深まり、取り組むべき課題や障害が明確化されます。 |
野心的な目標の設定 | 野心的な目標を設定することは、組織や個人の成長や進化を促進します。野心的な目標は、モチベーションや意欲を高め、チャレンジングな状況に対処する能力を向上させます。 |
具体的な目標の確立 | 具体的な目標は、目標達成の方向性を明確にし、行動計画を立てる際の指針となります。具体的な目標は、作業や努力の方向性を定め、成果を最大化するのに役立ちます。 |
透明性の確保 | 目標が透明であることは、組織やチーム内での信頼と協力を促進します。透明性がある目標は、関係者が目標に対する責任や役割を理解し、共通の目標に向かって協力することを可能にします。 |
目標設定の注意点
達成しない目標達成の主な傾向には以下があります。これらの要因が組み合わさると、目標の達成が困難になり、従業員のモチベーションやパフォーマンスが低下する可能性が高まります。設定した目標を確定する前にチェックしておきましょう。
不明確な目標 | 目標が曖昧で、具体的な成果や達成基準が明確でない場合、従業員は目標に向かって進む方向性を理解できず、達成が困難になります。 |
過度な野心 | 目標が過度に野心的で現実的でない場合、従業員は目標を達成するためのリソースや能力を過大に評価し、挫折感や失望を感じる可能性があります。 |
リソースの不足 | 達成するための必要なリソースやサポートが不足している場合、目標の達成が困難になります。リソースの不足は、従業員のモチベーションや能力を低下させる可能性があります。 |
優先順位の欠如 | 目標が他の重要な目標や業務と整合しておらず、優先順位が明確でない場合、従業員は目標に適切な時間や労力を割くことができず、達成が難しくなります。 |
フィードバックの欠如 | 目標の進捗や成果に関するフィードバックが不十分である場合、従業員は自分の進捗や成果を適切に評価できず、目標の達成に向けた適切な調整や改善が行えなくなります。 |
まとめ
SMART法則とFAST法則は、目標を設定する際の基本的な考え方になります。成果=考え方(マインド)×能力(スキル)×動機(モチベーション)×熱意(パッション)になります。特にモチベーションは実施する目的や理由であり、自分から設定する場合もあれば、外から設定される場合もあります。外から設定するのであれば「人をやる気にさせる」ことが重要です。そこで働く個人一人ひとり目標の集合が組織の成果につながる仕組みを作っていきましょう。