【採用マニュアル 美容師】採用計画で担当者が必ずチェックするべき外部環境 8選

1．人口統計の推移

地域の人口推移は対面ビジネスにおいて非常に重要です。

2．専門学校の入学生と合格者数

3．エリアごとの在籍数と合格者数

の学校にどれぐらいの在校生がいるのかを把握することができます。少子化の中で、入学生が減少している学校と増加している学校に分かれています。また、各校SNSを発信していますので、必ずフォローして、学校の動向が入手できるようにしておきましょう。

第49回美容師国家試験養成施設合格率一覧

4．専門学校以外のリスト

高等学校でも専門学校と連携して取得できる学校が増えています。この流れは、国家資格取得見込み者が増える一方で、2年制の専門学校への入学者に影響を与えることが予想されます。採用担当者は、美容学校以外にも、高等課程、高等学校、大学に対してもアプローチできる仕組みづくりが必要になっていきます。なお、高等学校の就職活動は厚生労働省のガイドラインがありますので、必ずご確認ください。

厚生労働省のガイドラインははこちら＞

5．美容室の店舗数と美容師数

厚生労働省の「令和3年度衛生行政報告例」によると、2022年3月末時点における美容所の数は、全国で264,223件です。2021年3月末は257,890件でしたので、1年間に6,333件増えたことになります。

6．美容師の年収と初任給

◼️ ポジション

店長クラス	サロンの規模や経営状況などによって年収は変わるものの、店長クラスの美容師の年収は約350～450万円が相場です。月収にすると、30～40万円程度。
トップスタイリスト	スタイリストのなかでも、実力があり人気の高い美容師がトップスタイリストになれます。トップスタイリストになると、年収が500万円以上
スタイリスト	スタイリストの年収相場は、約250〜350万円で、月収は25万円〜35万円程度が目安となります。スタイリストは役職以外にも指名料などによって収入が増える場合もあります。
ジュニアスタイリスト	アシスタント時代よりも年収は上がり、約250～300万円が年収相場です。月収にすると25万円～30万円程度になります。
アシスタント	アシスタントの年収は約240万円、月収にすると20万円程度となり、2020年ごろから初任給は全国的にアップしました。地域によっては18万円台もあります。

◼️ エリア

地域	平均年収
北海道・東北	308万円
甲信越・北陸	317万円
関東	376万円
東海	336万円
関西	307万円
中国	320万円
九州	310万円

7．外国人留学生の受け入れ

2021年に国家戦略特区の外国人美容師育成事業が発表され、先日2022年10月1日にその制限が一部地域で緩和されました。

この「外国人美容師育成事業」は、他の就労ビザとは異なり、在留期間は最大５年間であったり、雇う美容室側は監理実施機関への育成計画の提出や状況報告、関係自治体との連携等が必須であるという特徴があります。

◼️ 国家戦略特区

外国人美容師育成事業は国家戦略特区でのみ行うことが認められる事業です。その為、全国どこでも行えるわけではありません。また、地域によって実施事業は異なります。外国人美容師育成事業が下記の全区域で行えない可能性もあります。

◼️ 従事可能な業務

• シャンプー
• カット
• トリートメント
• ブロー
• セット・アイロン
• カラー
• パーマ・縮毛矯正
• ヘッドスパ
• まつげエクステンション
• ネイル
• エステティック
• 着物着付け
• メイク
• 洋装ブライダル
• 出張美容
• 美容所の経営管理
• 自治体が認めた業務
• その他付随業務

◼️ 育成事業の条件

• 美容学校を卒業した者
• 美容師免許の取得者（見込み含む）
• 日本語能力試験N2以上
• 満18歳以上
• 日本の美容技術・文化を世界へ発信する意思がある

◼️ 可能な美容室

外国人美容師育成事業において外国人美容師を雇うことができる美容室は、監理実施機関に事前に申請して「育成機関」として認められた美容所のみとなります。

◼️ 就労するまでの流れ

• 美容学校へ入学
• 国家試験を受験する
• 育成機関から内定を得る
• 育成期間が自治体への認定を得る
• 美容学校を卒業する
• 国家試験に合格する
• 在留資格変更手続きを留学から特定活動へ

◼️ 育成機関の要件

• 事業実施区域にある美容所である
• 管理美容師を配置している
• 健全かつ安定的な経営状況である
• 労働及び社会保険に関する法律の規定を遵守
• 禁錮以上もしくは各種罰金の刑に処せられ、その執行を終えた日から起算して5年を経過しない者に該当しない

8．コラムやレポート

採用担当者に役立つコラムや無料で視聴できるサイト集になります。

1．マーケティング基礎

2．現状確認と課題設定

3．魅力不足の改善

4．認知不足の改善

5．訴求不足の改善

6．運営不足の改善

運営者のプロフィール

福岡、東京、埼玉にて、教育、広報、就職の担当者として20年間携わる。オーナーや人事担当者の課題である採用募集や人材育成の相談もあり、アドバイスをした結果、離職率の低下や応募数の増加にも貢献。業界との信頼を得ながら、募集や育成に成功している学校や企業に共通している「広報力」について研究を行い、マーケティングスキルとクリエイタースキルを両方持ったメソッドを開発。中小企業や地方産業における広報人材の内製化を強化する支援を実施中。

失敗するサロンの共通点

これまで20年に渡り、美容関連だけではなく飲食業界の就職も担当している中で、募集企業が多く求職者が少ない「超売り手市場」にも関わらず、応募が安定している企業と、募集ができない、できなくっていった企業には共通点がありました。それが下記の4つになります。

魅力不足	募集が成功している企業は、求職者に対する価値や競合の動向をしっかりとリサーチして、自社の強みや差別化を明確にしています。その時代にマッチした求人条件や福利厚生などをバージョンアップしています。
認知不足	学校には大量の求人が届きます。学内だけでなく、求人サイトやSNSなどを含めると、一人当たりの求人は数百以上です。成功している企業は、求職者に発見してもらう手法をフル活用しています。
訴求不足	興味をさらに持ってもらうために、発信した内容について、分析ツールなどで反応を見ながら、画像、映像、言葉などの見せ方や発信するコンテンツを強化し続けています。
運営不足	求職者の応募を待つのではなく、募集側からアプローチをしていくために、認知から応募までの流れや体制づくりがしっかりとしています。数字で目標管理もされており、問題解決の取り組みも積極的です。

人と人とのつながりによって紹介してもらう流れはありますが、スタッフの退職や異動、入学者の減少等によって、一つの学校から安定した応募を見込むことができない環境になっています。訪問においてはサロン案内と学生情報の収集を行い、人と人とのつながりを維持しながら、WebやSNS等の活用を伸ばしていくことが重要になります。ただし、ツールや手法は地域や募集人数によって異なります。他のサロンが成功しているから、流行っているから、などの理由で導入するのではなく、自分たちに最適な方法を選んでいきましょう。

サポート内容

学校の内情と学生のことを熟知している部分が、他社との大きな違いになります。

コンサルティング	ライバルや学生などの価値を分析し、自社の強みを整理したり、効果的なプロモーション戦略についてサポートいたします。
スタッフ研修	採用担当者のスキルと知識をアップさせる研修になります。外部に依頼したり求人サイトの申込数を増やすコツを学習していきます。
運用代行	採用専用のSNSなどの運用代行になります。